私は文化、宗教などの相違点よりも
各々の共通点を探しているのです。
共通点を通してしか
お互いに近づくことは出来ないのです。

『哲学の庭』於 益子

ワグナー・ナンドール


 

ご挨拶

  昨年は、「ワグナー・ナンドール没後 20 年」の節目の年で、栃木県をはじめ全国各地、ハンガリー・ ブダペスト等で、盛りだくさんの記念行事が開催され、いずれも大盛況でした。ご参加された皆様に心 から感謝申し上げます。

 その中で特に印象的だったのは、12 月に中野区で開催された記念フォーラム、ブダペスト市ノジュ・ ガーボール・タマシュ第一区長のプレゼンテーションの語りは、ブダペスト市内の「哲学の庭」の映像を 背景に、最高の芸術的作品として深く心に残るものでした。

 また、昨年 11 月の福田富一栃木県知事のハンガリー訪問では、当財団キシュ・シャンドール理事が 現地でご案内し、今年 6 月には県議会議員一行の視察・研修を受け入れました。

  今年も引き続き、パラノヴィチ・ノルバート駐日ハンガリー大使閣下の絶大なご支援を得て、栃木県 の 2020 年東京五輪への取り組み、ハンガリーの紹介企画に協力しています。さらに 2019 年には,日 本とハンガリーは外交関係樹立 150 周年を迎え、一層の協力関係も期待したいと思っています。

 一方、地道な私たちの活動としては、まずは隔年事業としての「第 5 回ワグナー・ナンドール記念研 究助成事業」、今年度の受賞は彫刻家の宇賀地洋子さんでした。地域で活躍される芸術家を応援す るプログラムとして、少しでもお役に立てればと胸を膨らませています。

 次は、春・秋に一か月開催している展示会についてご報告致します。「ワグナー・ナンドール アート ギャラリー」の来館者は、初めて来館される方が半数以上、栃木県外からの来館者が 20%以上と、年 を重ねる毎にすそ野が拡がってきています。初めての来館者は、新聞のイベント欄・HP を見て、或い は、友人の勧めで、「ドナウの叫び」を読んで、知人に紹介されて、といった様々なきっかけでお越し頂 いています。また、来館者の傾向では、中高年のご夫妻、若いカップル、子供連れの家族、美術を勉 強中の学生等、実に多彩です。常連のお客様のお話としては、2017 年の通年企画で乾剛さん撮影の 「庭園の四季展」をご覧になり、それぞれの季節により作品の印象が異なり楽しめる、アルバム等の資 料も 1 回では見切れないのでその都度続きから見ている、DVD も一度には見られない、次に来館す るのが楽しみ、といったご感想も聞かれます。ご好評の DVD は NHK エデュケーショナル製作の三部作 の他、各地での作品除幕式、没後 20 年記念企画をはじめ、ご希望に応じてご覧いただける環境を毎 年整えています。

 さらに、様々なメディアの取材も受け入れて、地元の放送局で特集として放映される場合も増えてい ます。和久奈ちよ理事は、この間、講演依頼にも誠実に応じており、例えば直近では、(公財)栃木県 国際交流協会の「設立 30 周年記念企画」の講師として招待され、ハンガリー紹介の対談をする予定で す。

 以上、私たち財団関係者は、ワグナー・ナンドールの作品を通じて、栃木県から日本全国・世界に向 けて、国際平和にささやかでも貢献する活動に邁進したいと思っています。どうか、皆さまには引き続 きのご支援を宜しくお願い申し上げます。

2018年8月20日

公益財団法人ワグナー・ナンドール記念財団

理事長  秋山 孝二