島剛

しま・つよし

発表略歴

制作・活動の経緯

木型の内部空間を炎で焼き拡げモルタルで型取りした≪Firework≫で1987年に彫刻家デビュー。1990 年に第1回五島記念文化財団美術新人賞を受賞、1年間のニューヨーク研修を経て、帰国後はレリーフコ ラージュや半立体の平面作品を手掛けた。1996年の大型ブロンズによるモニュメント≪木霊の壺≫完成 後は、素材選択の必要に迫られ直感的に焼き物に開眼。陶土を用い木肌を写し取る手法で1998年より大 型の一体焼成による焼き締め陶彫≪倒木更新≫や≪切株更新≫などを制作する。2003年から一年間の屋久 島研修後はイメージを深化させ作風を一新。超高温(1,400°C超)で磁土を熔融する制作を試行、屋久島の 大地や人工岩石のイメージの実現を目指した。磁土による制作は2012年の無垢の塊作品≪0 point≫シ リーズでイメージを実現した。2014年から廃棄ビンを熔融した無垢のガラス作品に着手し≪元型の海≫や ≪泥雲≫などの大型作品を経て、多色ガラスによる≪コア・サンプル≫ワークに至る。

2018年古代ギリシア大型ブロンズ彫刻と出会う。これを作家人生における折り返し点と自覚し、原点 回帰の意をもって銅・ブロンズによる新たな創作活動を始める。