島剛
しま・つよし
- 1963年生まれ/56歳
- 1987年 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業 西欧視察(’89, ’91, ’02,)
- 1989年 東京藝術大学大学院美術研究科修了(’90年博士課程中途退学)
- 1990年 第1回五島記念文化賞 美術新人賞 ニューヨーク滞在(~’91まで)
- 1995年 東京藝術大学講師(~’96まで)
- 1996年 茨城大学講師/教育学部(2000年助教授~2014年から教授、現在に至る)
- 2003年 内地研究員として鹿児島県屋久島にて研究活動(~’04)
- 2018年 ギリシア彫刻視察(アテネ、デルフィー、ピレアス)
- 2019年 ギリシア・イタリア彫刻視察(ナポリ、レッジョ・カラブリーア、マザーラ、フィレンツェ)
発表略歴
- 1987年 第18回現代日本美術展 いわき市立美術館賞
- 1989年 第19回現代日本美術展 大賞 1994年 島剛展―我は”泉”に立つ―(佐賀町エキジビット・スペース・江東区)
- 1995年 第2回朝来2001野外彫刻展in多々良木’95 大賞
- 1998年 第7回日本現代陶彫展’98 大賞 2002年 日本陶芸5人展(シャフォード文化会館・ベルギー・クノックヘイスト)
- 2003年 島剛展(村松画廊・銀座)
- 2006年 現代陶芸の粋―東日本の作家を中心に(茨城県陶芸美術館)
- 2008年 風と土の芸術祭(会津美里町)
- 2009年 世界陶磁ビエンナーレ(韓国・イチョン)
- 2013年 島剛の陶―生命と自然のあいだに―屋久島体験前と後(アカデミア・プラトニカ・那珂市)
- 2015年 6つの個展
- 2015(茨城県近代美術館)
- 2016年 島剛彫刻展 CORE SAMPLE WORK 地中内視/向き合う視点(ギャラリー桜林・笠間市)
- 2018年 島剛彫刻展 CORE SAMPLE WORK 剥き出しの内部(いりや画廊・台東区)
- 2019年 島剛彫刻展-Origin2 return(アカデミア・プラトニカ・那珂市)
制作・活動の経緯
木型の内部空間を炎で焼き拡げモルタルで型取りした≪Firework≫で1987年に彫刻家デビュー。1990 年に第1回五島記念文化財団美術新人賞を受賞、1年間のニューヨーク研修を経て、帰国後はレリーフコ ラージュや半立体の平面作品を手掛けた。1996年の大型ブロンズによるモニュメント≪木霊の壺≫完成 後は、素材選択の必要に迫られ直感的に焼き物に開眼。陶土を用い木肌を写し取る手法で1998年より大 型の一体焼成による焼き締め陶彫≪倒木更新≫や≪切株更新≫などを制作する。2003年から一年間の屋久 島研修後はイメージを深化させ作風を一新。超高温(1,400°C超)で磁土を熔融する制作を試行、屋久島の 大地や人工岩石のイメージの実現を目指した。磁土による制作は2012年の無垢の塊作品≪0 point≫シ リーズでイメージを実現した。2014年から廃棄ビンを熔融した無垢のガラス作品に着手し≪元型の海≫や ≪泥雲≫などの大型作品を経て、多色ガラスによる≪コア・サンプル≫ワークに至る。
2018年古代ギリシア大型ブロンズ彫刻と出会う。これを作家人生における折り返し点と自覚し、原点 回帰の意をもって銅・ブロンズによる新たな創作活動を始める。